自分のスキルと実務経験の評価を

転職、就職を成功させるためには、自分のやりたいことができる会社、自分の能力に見合っていて活躍できるところを見つけることが欠かせません。もちろん、福利厚生や給料などの雇用条件も大事な転職、就職先選びの基準となりますが、このような待遇面だけを考えて転職先を探す人は私の経験上、転職してから後悔することが多くなります。待遇は良くなっても、自分の思うように仕事ができなくなってしまい、ストレスが余計にたまっていってしまうからです。

それよりも、自分と会社がしっかりとマッチしているかどうかということを第一条件にして考えることが重要なのです。そのためにも、まずは自分のしたい仕事がいったいなんなのかをきちんと考えておきましょう。ここでのポイントは、頭の中で描いている仕事のイメージと、実際にやってみてやりがいがあるかというのは異なるということです。単にイメージを膨らませるだけで仕事が自分に合っているかを考えるのではなく、実際に働いている様子を観察したり、できれば体験してみたりしてください。

そして、特に転職において大事なのが、自分の持っているスキルや実務経験に見合った仕事ができるかということを評価する点です。今まで身に着けてきたスキルよりも低く、単調になってしまう仕事だとすぐに飽きがきてしまったり、なんとなくその仕事からやりがいを感じられなくなってしまったりするものです。逆に、あまりにも自分の能力よりも高いものが求められる仕事場だと、プレッシャーばかりがかかってしまい心理的につらい状況が続くことになります。理想的なのは、自分のスキルよりもちょっと高いレベルのところです。よりスキルを磨こうという前向きな気持ちを維持できますし、やりがいを持って仕事を続けられます。

中には、今まで続けてきた仕事とは全く違う分野にチャレンジしてみたいと思う人もいるでしょう。年齢にもよりますが、体力的なものや新たなスキルを身に着けるための余裕が自分にあるかどうかということを、やりたいという感情とは別に冷静に検討してみる必要があるかと思います。20代のうちであれば、やり直しがききますが、ある程度年齢が行った状態だと、転職が中途半端になってしまうことがあります。常に新しいことにチャレンジするという気持ちは大事ですが、慎重に判断するということも現実的に見ると大事なポイントです。未経験分野に転職すると、当然給料なども下がってしまうことが多いので、それなりのリスクがあることを忘れないようにしましょう。